概要
科学教育では、以前からSTS(Science-Technology-Society)教育の重要性が指摘されてきました。STS教育は、科学・技術・社会の相互関連について適切に理解させ、社会的問題について、思慮深い意思決定に基づいた行動ができる市民の育成をめざします。学校教育においては、「社会」は、子どもにとって最も身近な社会である「生活」と読み替えられ、教育実践が図られる。具体的には、理科教育における理科と生活との関連性の重視、あるいは、義務教育の最終段階といえる中学校理科の最終単元が「科学技術と人間生活」(すなわち、STS)である等、学習指導要領においてもSTSの考え方が随所に反映されています。
現行の本研究科では、「数学」「理科」「技術」「家庭(家政)」として分立し、それぞれが別個に教育課程を編成することで、専門の研究を深めることには対応していました。これは、広い見識や深い経験が求められる高度専門職業人としての教員養成の観点からみると、しくみとして充分とはいえない。科学を担当する「理科」、技術を担当する「技術」、生活を担当する「家庭(家政)」に、これらの基礎をなす数学を加えて、この4教科でグループを組むことは、科学教育にとって不可欠なSTS教育の考えにおいて必然であるといえ、上記のような教員養成に資するものであると考えます。
上記のように、「理数・生活」は、科学・技術・生活の関連性の重視が特徴といえます。そのため、教育課程においても、「自然科学と技術」で科学と技術の関連性を、「科学・技術と生活(環境)」で科学・技術・生活あるいは広く環境との関連性を理解させます。それらの理解の上に立ち、学校教育においてSTSをどう扱うか、どう伝えるか、見識を深めます。このように、深い見識に裏打ちされた、実践力のある教員育成をねらいとして、教育課程を構築します。
所属教員
分野 | 氏名 | 職名 | 教育・研究分野 |
数学科教育 | 中西 正治 | 特任教授 | 数学科教育 |
数学科教育 | 田中 伸明 | 教 授 | 数学科教育 |
代数学 | 露峰 茂明 | 特任教授 | 代数学 |
代数学 | 古関 春隆 | 特任教授 | 代数学 |
代数学 | 新田 貴士 | 教 授 | 代数学 |
解析学 | 玉城 政和 | 教 授 | 解析学 |
解析学 | 肥田野久二男 | 教 授 | 解析学 |
解析学 | 川向 洋之 | 教 授 | 解析学 |
幾何学 | 森山 貴之 | 准教授 | 幾何学 |
応用数学 | 萩原 克幸 | 教 授 | 応用数学 |
理科教育 | 荻原 彰 | 教 授 | 理科教育 |
物理学 | 國仲 寛人 | 准教授 | 物理学(統計物理学) |
生物学 | 後藤太一郎 | 教 授 | 生物学(動物学) |
生物学 | 平山 大輔 | 准教授 | 生物学(植物学) |
地学 | 伊藤 信成 | 教 授 | 地学(天文学) |
地学 | 栗原 行人 | 教 授 | 地学(古生物学) |
技術科教育 | 魚住 明生 | 教 授 | 技術科教育 |
技術学 | 松岡 守 | 教 授 | 技術学(電気) |
技術学 | 松本 金矢 | 教 授 | 技術学(機械) |
技術学 | 中西 康雅 | 准教授 | 技術学(材料加工学) |
技術学 | 奥村 晴彦 | 特任教授 | 技術学(情報) |
技術学 | 山守 一徳 | 教 授 | 技術学(情報) |
家庭科教育 | 吉本 敏子 | 教 授 | 家庭科教育 |
家庭科教育 | 林 未和子 | 准教授 | 家庭科教育 |
家政学 | 磯部 由香 | 教 授 | 食物学 |
家政学 | 平島 円 | 教 授 | 食物学 |
家政学 | 増田 智恵 | 教 授 | 被服学 |
家政学 | 乘本 秀樹 | 特任教授 | 家庭管理学 |